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原正雄 13・外波山正一 19・政治経済学部政治学科教務主任を歴任し、更に科外講演部長、興亜人文科学研究所幹事の要職にもあった。森益治 13・小森は「北支」作戦に従軍し奮戦したが、十二年十月二日山西省朔県において伝令任務遂行中、敵弾に斃れたのである（『早稲田大学新聞』昭和十二年十二月八日号）。 さて、在学のまま出征した者の中で最初に戦死したのは、文学部英文学専攻二年の小森忠夫であった。 その氏名、卒業年月、在籍学部・ これに、同じく繰上げ卒業となった十九年から二十一年までの卒業生の犠牲者二九九名、および十六年四月以降の在学中に戦争の犠牲となった一五〇名を加えれば、大学生活を十分に謳歌することなく、学業半ばにしていわば強制的に卒業、あるいは在学のまま学徒出陣により出征させられるなどして戦争のため生命を奪われた学苑関係者は二、〇一九名、実に全体の半数近くの四四パーセントとなる。
アメリカ の ユニフォーム たまたま昭和四年幹部候補生として入隊し、六年陸軍歩兵少尉に任官していたため、十九年六月二十日東部第六部隊に召集を受け、「中支」に出征中病魔に冒されて、学苑は掛替えのない人材を失ったのである。郭は東洋哲学研究者として多数の優れた論文（戦後三十七年に『中国の家族制度及び言語の研究』として出版された）を残しているが、家族疎開のため行動中にこの奇禍に遭ったのである。 なお、十九年以降、犠牲者数は在学生を含めても激減しているが、これは在学生の犠牲者調査がなお不十分なこと、この時期に学徒出陣等で卒業者数が減少していたこと等がその理由として考えられる。無差別爆撃により国内で生命を失った教職員、校友、学徒の総数は、戦後、文部省学校教育局長宛に二十年十月二十五日付回報した学苑の教職員・
十九年一月十日付で学苑が文部省に提出した報告書によれば、第十八表に示す如く、不合格者二〇八名と、十八年十一月十三日公布「修学継続ノ為ノ入営延期等ニ関スル件」（陸軍省令第五十四号および陸軍省告示第五十四号）による理工系学生の入営延期措置に該当した一、〇九六名とを除く、五、一二四名が入営もしくは応召したのである（ただし第一高等学院、高等工学校、工手学校については未詳）。 また、日本に来る数々の新外国人選手がサポートを求めてラミレスの元を訪れていたことでも知られている。厚生省援護局が編集した『引揚げと援護三十年の歩み』によると、外地での戦没者数は合計二百四十万人に達したという（七〇六頁）。全国戦災都市連盟の調査では五一万人」（日本の空襲編集委員会編『日本の空襲—一 北海道・
苛烈な戦況下にあったため、これらの犠牲者を正式に葬る機会がなかなか得られず、二ヵ月経た五月十日になって漸く学生の提案により大隈講堂で理工学部葬を営み、英霊を弔うことができたのであった。木村と荒野は華北南苑および張家口の激戦で壮烈な戦死を遂げ、陸軍特務機関員の田中は通州事件の犠牲となり、妻とともに死亡したのであり、校友としては最初の犠牲者であった。広谷君が煙草を上げたら小屋の人が猛烈に喜んでいたっけ。終戦に先立つこと二ヵ月余、五月二十五日の大空襲により学苑のキャンパスが被った莫大な物的被害は前章に詳述したけれども、そうした物的損失以上に、戦争による多大の人的損失は、一世紀に亘る学苑史上特筆大書されるべき痛恨事であった。
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